ルネサスエレクトロニクスの工場が火災にあった。
知らない人も多いだろうが、この会社は日本の半導体製造会社が集まって作られた会社で、機能性の高い半導体を作成している。
この会社から供給される半導体製品が無ければ、自動車が作れないそうだ。
内燃機関の自動車でさえ、そうなのだから電気自動車になると一体どうなるのだろう。
自動車のエンジンは随分前から電子制御になっている。
とは言っても、キャブレター式のエンジンの車は35年ほど前まではまだ販売していたと思う。
それが各社がEFIとかEGIとかと呼ぶ電子制御式の燃料噴射装置を搭載しはじめ、今では燃料だけでなく車の挙動制御は自動車に搭載されたコンピュータにより行われている。
自動運転になると、コンピュータの重要度がさらに高まるのは予想だにかたくない。
そして、駆動がモーターになればより細かな制御だけでなく、コンピュータ故障に対する冗長システムが不可欠になる。
エンジンであれば、物理的にガソリンの供給を止めればエンジンは停止し車は停まる。
これがモーターになるとどうなるか。
もちろん、物理的に電気回路を遮断することでモーターは停止するが、エンジンと異なり電気的に切り離されたモーターの停止が車の制動力になるのだろうか。
今の自動車は停止時に、制動力を発電に変えてモーター自体の動きを止める力にする。
電力の供給と発電の回路を完全に切離し、それぞれを適切に制御しないと、車の基本動作のうち、走ると止まるに問題の発生リスクが生まれる。
なかなか悩ましい問題だ。