皇室維持

皇室制度を維持したいのか、現在の天皇家の血脈を維持したいのか、どちらなのだろう?
制度を維持したいのであれば、まずは女系、女帝のどちらも認めれば良い。
その上で、血脈が途絶えるようならば、養子をとればいいだけの話だ。
皇族も個人情報だとか言う時代、後継ぎがいなくて、それでもその家を存続させたいならば、世間一般的には養子を迎える。
血脈を維持したい場合に、初めて、男系、女系の議論になる。
女系だろうが男系だろうが、その子は両方の血が半分ずつになる。
さらにその子になれば1/4。
皇族の血の濃さは近親同士で子を設けないかぎり、代を重ねれば薄まるばかり。
それでも男系に拘るならば、それは日本の家長制度による影響だろう。
そもそも、天皇になりたくないという思いが透けて見えるのに、皇族として扱われるのはどうなのだ。
天皇の後継に選ばれなかったら、今までの生活が奪われ、まともな生活ができなくなるような時代には、正当な後継者になるためにドロドロとした政略、時には物理的排除すら辞さなかったはず。
そして、都落ちした皇族を救ってきたのは有力な武家、豪族の類い。
今の世の中も、有力な私企業が都落ちした皇族を救えば良い。
芽のないものは消え行くことを皇族、国民ともに認められるかどうか。
古代日本ならば、この疫災を天皇が祈祷して祓おうとしただろう。
現代社会では、そんなことがなんの意味もないことを誰もが知っていて、天皇家の存在意義について、議論が沸き起こることもないとは言えない。
今の、国民が天皇家から心離れようとしていることを心底憂いでいるのは、上皇陛下までだけなのかも知れない。