国債発行残高と国民の借金

しばしば、国債発行残高の総計を国民の人数で割って一人あたりの借金が1000万円を超えたというのを聞く。
大概、次に出てくるのは、安心して下さいという言葉だ。
理由は大きく分けて2種類挙げられる。
1つ目は国債を誰が保有しているかということを根拠にしたもので、ほとんどが国民の資産に組込まれているから、借金といっても貸し手も借り手も同じだからチャラになるという理由。
もう一つは国民の保有資産総額が大きいので、デフォルトにはならないという理由。
根底にあるのは、円建ての借金なんて、円を発行すればどうとでもなるということだ。
今の国債は超低金利だから、海外の投資家は見向きもしない。
円安対策だからといって、安易に公定歩合を上げて海外の投資家に国債を大量に買われたらどうなるか?
それこそ、その国債の償還でデフォルトを起こすかもしれない。
日本が安全に国際為替を渡っていくには、低金利のままでレートを円高に振るしかない。
しかし、日本のGDPを下支えできる産業は自動車しかない。
自動車メーカーと運命は一蓮托生なのだ。