物価上昇がもたらすもの

物価が10%上昇すると、現金資産の価値はおよそ10%減少する。
銀行金利が少しくらい付いたところで、資産の目減りは避けられない。
だが、現金資産価値が下がったとしても、不動産を所持している場合はその資産価値が物価連動していれば総資産はそれほど大きい下落はないと言える。
だが、不動産の価格が上昇すれば固定資産税は増加する。
税金は基本的に現金で納める必要があるので、現金資産価値の目減りが資産量の減少を加速する。
物価上昇に伴い、賃金などの収入がそれと同等以上でないと、個人の保有資産はどんどん減少する。
これが何をもたらすか?
相続税が物納になるケースが増える。
不動産は要らないという考えが一般化すれば、不動産価格が路線評価額を下回るという前代未聞の事態になるかも知れない。
国有地が増加し、ますます生家に住み続けるという理由は減少するだろう。
賃貸物件は部屋貸しだけでなく、借家も増加していく。
人の流動性が高くなることがもたらすのは、誰にも予想できることだ。