GDPを見れば、5%以上の成長率なのだから、経済勝ち組と言えるだろう。
実際に、日本にとって輸出にしろインバウンドにしろ現在のところ最重要な国となっている。
中国の経済基盤の堅調さは、言うまでもなく人口の多さが支えている。
次に上げるならば、工業生産性であり、世界の工場と呼ばれている。
だが、工業生産性は人口が支えているとするならば、中国が好調な理由は人口、とりわけ労働人口の豊富さに依存していることになる。
ここにきて、中国の人民は工業勤務、所謂ブルーカラーから収入の高いホワイトカラーへと目を向けている。
確かに中国の大学の優秀さはもはや日本の最高学府を凌駕しているのだから、優秀な人材の数では日本よりもはるかに勝っている。
しかし、その結果として少子化が急激に進んでいる。
ひとりっ子政策はとっくに廃止されたが合計特殊出生率は日本よりも低い数字になっている。
今はまだ高齢者を支えることが困難ではないが、人口のパイが大きいだけ高齢者社会となった時には経済が悲鳴を上げることは容易に想像できる。
日本が超高齢社会に突入した時に、社会政策として画期的な手法を見つけていれば、中国はそれに習うことができるが、おそらく日本が画期的手法を作り出すことは無いだろう。
かつての豊臣秀吉のように、外国に対して経済問題の打破を求めるかもしれない。
となると、結局中国は勝ち組と呼べるのかも知れない。