なりたい職業、これはフィクションです

子供たちが将来なりたい職業の第一位に国会議員が選ばれた。
第二位が都道府県の首長、第三位が市町村の首長、僅差で都道府県の議員が四位に続く。
何故国会議員になりたいかの理由は、報酬も高く、税金を払わなくていいお金が貰えるからで、問題が起きても誰かのせいにして、捕まることが無いし、頭が良くなくてもなれるからだそうだ。
実際に議員になるには学歴は関係無く、頭が良くなくてもなることができたのだが、ついに議員資格試験が導入されることになった。
議員を目指す人はまず、議員資格試験に合格しなければいけない。
議員定数までは無条件に合格できるわけではなく、合格点を取らなければ合格とはならず、合格しなければ議員として立候補できない。
議院定数は廃止され、議員資格試験の結果が公表されたうえで、いよいよ議員選挙となり、合格者の90%にあたる立候補者の得票数上位者が国会議員になれる。
地方選出はなくなり、国会議員を排出できない都道府県も出てくる。
また、投票は特異で、資格試験の結果と政策レポート、そのレポートをAIが実現可能なものかどうかなど評価した点数だけを見て有権者は国会議員を選ぶ。
具体的にどこそこの誰それが立候補したとかそんなことは考慮するに値しないことにようやく国民は気付いたのだ。
真に有能な人物でAIからも認められたものが、国家運営を任せられることになる。

となる日は来るのだろうか。