労働条件の変化

かつて、日本のほとんどの労働者は55歳が定年だった。
最終学歴が中学卒業という人が多かったから、未だに労働人口が16歳からというのが名残として残っている。
当時で中学卒業後に定年の55歳まで働くと40年間労働生産することになる。
大学卒業者が同じように40年間働くとすれば、62歳が定年というのが、実は妥当な年齢だ。
だが、昔は週休2日などではなく、週に一度休みがあり、その週に祝祭日があると、日曜は仕事とか普通のことだった。
今だと有給休暇を含めると、年間労働日数は240日ほど。
昔の年間稼働は310日ほどだから、生涯で同じ時間だけ働くなら、3割増で52年間働く必要がある。
つまり、大学を卒業後74歳まで働けば、かつての高度成長期ほどの生産時間が確保できるのだ。
同じ条件での比較は適切ではないが、政府がやろうとしている、労働終了年齢の延長は、あながち出鱈目な施策ではないのかもしれない。