国民全員が両手を挙げて歓迎しているわけではないようだ。
高いものを何とかしたいという気持ちはあるが、2000円は安すぎるだろうという意見だ。
放出される備蓄米が収穫されたのは3年持ち越し米が主流になる。
店頭販売されている5キロ4000円台後半から5000円台の米は昨年収穫されたもので、世の中に出回っていない放出済みの備蓄米は2年持ち越し米が主流。
小泉進次郎が2000円で販売するというのは古い米なのだからけして安すぎるということは無いだろう。
これが、今年の米価を5キロ2000円でとなると問題ではあるが、絶対にそんな事態にはならない。
仮に3年前に備蓄した際に5キロ1200円とかで購入した米を3年分の保管費用を上乗せして販売するのが当然となったらどうだろう。
古くて美味しさが落ちていった米のほうがなぜか高いということになる。
例えば自動車販売店に行って300万円の新車と3年落ちの元々150万円で売られていた新古車が同じ価格で売られたらどうだろう。
売る側ならば、元々150万で売っていたものが、250万で買い取ってもらえるならその値段で売りたいだろう。
小泉進次郎がやりたい事は、備蓄米が想定以上の高値で出回っているのを適性価格に引き戻すために、買い溜めして利益を得ようとしている者たちにそんなことは許さないという決意の表れだ。
農業族議員の目が向いているのは、農家ではない。
票を集めるのは、農家のためというポーズと資金提供が期待できるJAへの便宜が最も有効だと分かっている。
どういった理由かはしらないが2000円で備蓄米が売られるのは、マスコミもよほど都合が悪いらしい。
自民党の中で反対意見があるのは、小泉進次郎人気が高まるのが困る人たちと、2000円での販売ができなかった時の反動を恐れるからだろう。
すべての発言は国民の方ではなく、自分達の方を向いていると言っても過言でない。