民族としての優秀さ

日本人は優秀なのか。
厳密には日本人と言っても民俗学的にはいくつかに分類されるのだが、一旦は一括りにする。
鎖国していた江戸時代から明治維新を経て近代化するまでの経緯を見れば日本人は優秀だと考える人も多いかも知れない。
だが、当時の日本近代化を支えていたのは、目に見える技術と教科書に記載される知識にすぎない。
当時の日本で日本独自で他国が真似をしたくなるような技術があったのか?
芸術分野におけるものはあったかもしれないが、産業革命となるようなものは無かったのではないだろうか。
それでは何故に日本は急速な近代化を進めることができたのか。
それは教育制度の充実による、文盲率の低さに尽きるだろう。
間違いではないのだが、そのことが今でも引きづられて教育こそが発展の礎だと考える節がある。
未知への教育こそが、発展の礎だと信じてやまないのだが、そんな教育は分かりにくいし成果も得にくい。
そのことを知っているのは世界の中で最新技術と呼ばれたものを産み出してきた1握りの国だけだ。
彼らはかつて、その技術を惜しみもなく他者に提供し世界の発展に貢献したと言える。
つまり優秀な民族だと言える。
日本人はブラッシュアップは得意だが、新しいものは作れないと考えられているし、半ば諦めにも似たものが根底にあるのかも知れない。
果たして本当にそうなのだろうか。
搾取する側とされる側。
10年後の日本はどちらについているだろう。