能力評価主義

コロナの感染防止目的で広まったテレワークは定着するのだろうか。
日本の企業の人事評価では、成果だけではなく、過程を重視する文化がある。
テレワークでは過程が見えにくくなるので、成果での人事評価しかできなくなる可能性が高い。
個人的には成果による評価に賛成している。
成果が上がらない人には理由がある。
それを当人が気付いていなければ、成果は上がらない。
一方で、クリエイティブな職業では成果主義での評価だけでは正しくその人の仕事を評価できないという思いもある。
仕事では、種をまける人、種を育てられる人、成果を収穫できる人、成果に問題があった時にそれを解決できる人が必要だ。
これらがバランス良く実行可能なチームが良いチームだと言える。
仕事をマニュアル化して、誰がやっても同じ結果が得られるようにしようとすることは、どこでもやられている取り組みだと思う。
マニュアル通りに仕事を進めてみて、既存のマニュアルの誤りや、問題点を声高に指摘する人はどこの組織でも必ずいるものだ。
指摘は結構。
だが、指摘は立派だが、マニュアルを改善して良いものにする能力が低いとか、そんな能力が皆無だという指摘者も多い。
期限を守って仕事ができない人もいる。
期限を切らずに仕事をする輩もいる。
期限を口にはするものの、他の仕事を言い訳にして遅延することに無頓着な人もいる。
テレワークでは、そんな仕事の進め方では低評価になるはずだ。
テレワークでは、通勤時間が無くなるので個人の時間を大きく増やすことができるというメリットがある。
通勤不要となれば、大都市での雇用条件と地方での雇用条件の差が低くなっていくことも予測される。
企業は社屋の固定費や、従業員に対する通勤費、住宅手当の削減など削ることのできる費用は多くなる。
都会で賃貸に住む人より、田舎で実家暮らしの人の方が手当を低く抑えることもできるので、就職に有利になる時代がくるかもしれない。
管理職の数も極端に減らすことができるので、年功序列の給与体制を見直すことも可能になる。
企業は優秀な人材を継続的に使い続けることに注力するようになる。
そもそも、マネージャーの仕事とは部下を管理するだけではなく、部下の能力を引き出して利益を産み出すことが重要だというのが持論で、能力評価が目標設定と達成度なんてことをやっている管理職が高給なかつての形態の企業は生き残れないかも。