福井敏春の、終戦のローレライを読んでいる。
その中で、ドイツがとった優生人類学と言うのがある。
有名なところでは、ユダヤ人の大量虐殺。
純粋なドイツ人、アーリア人こそが優秀な人種でそれ以外の人種はアーリア人のために使役するのがちょうど良いと考える学問と言うか、思想だ。
コロナで1番恐ろしいのは、感染者による死者の増加ではないと思っている。
戦争は何故起きるのか。
一部、宗教などによる思想の違いが原因の場合もあるが、経済的な理由が圧倒的に多いだろう。
ドイツが宣戦布告したのも、日本が宣戦布告したのも、経済の逼迫が最大の理由だ。
じゃあ、開戦当時に国民の生活が困窮していたかと言うと、それは怪しい。
今の生活に不満を訴えられるのは、まだ訴えるということができる余裕がある。
本当に窮乏した場合、戦争末期の日本のように、窮乏を訴えることなどとうていできない。
敵国を鬼畜と呼び、自国民を精霊となる民族と呼ぶ。
ドイツほどでは無いにせよ、優生人類学がまかり通っていたと考えるのは、飛躍しすぎだろうか。
経済が先細り、ほんの少しだけ全国民が不満を抱える状態になった時に、誰かがチョット背中を押すだけで、世の中はおかしな方向に転がっていく。