ネオジム磁石

ネオジム磁石というのをご存知だろうか。
超強力な永久磁石で、アメリカのgmと日本人が発明したとされている。
錆びやすいとかの欠点はあるものの、表面をニッケルメッキするなどして、耐久性を高めているらしい。
何でネオジム磁石の話をするかというと、ベイトリールのマグネットブレーキにはもれなくこのネオジム磁石が使われている。
磁力でブレーキというと、ブレーキシューを押し付ける力を磁力で調整すると思われるかも知れないが、そうではない。
磁力線を金属が断ち切る方向で通過すると、金属には電流が流れる。
発電機は基本、この原理で電流を流して発電している。
この起電力は磁力線を切る動きを抑止しようとする力を生じさせる。
なので、磁力線の中を金属が回転すると、電気が流れて、金属の回転を止めようとする力が生じる。
マグネットブレーキでは常にブレーキが効いた状態なので、遠心ブレーキよりも飛距離が出ないと言われたりするのは、この理由による。
だが、実際には磁力線の中を速く移動する方が、起電力も大きくなり、移動抵抗が増すので、リールのスプールが高回転のときの方が強い制動力が働く。
肝心なのは、磁力線をきちんとスプールに対して働くようにすること。
リールには複数のネオジム磁石が装着されている。
もちろん磁石が1つだとしても、同じ磁石のN極とS極の間に磁力線は走るから、ここを通過する金属は電流発生と制動が作用する。
だが、複数の磁石をNとSの面が交互に並ぶように配備するとより強い磁界が双方の面を繋ぐように発生する。
気になるのは、この磁力線の走り方だ。
空中の磁力線は可視化できないので、2つの面を結ぶアーチ状の磁力線がどのくらい、スプールの金属にかかっているのか解らない。
磁石からの距離と磁力線の本数というか、磁界強度がどういった関連性にあるのかが解らない。
多分、距離の二乗に比例するのだろうとは想像する。
なので、ブレーキを弱めるために距離を変化させても、ブレーキの効きが変わらないといったことがマグネットブレーキでは発生するのだ。
つい、工学系の話になってしまった。