日本人が海外に行くと、物価の高さに驚くようだ。
考えてみれば当然だ。
賃金が上昇しないのだから、高いものは売れずモノの値段は下がっていく。
すると、企業は賃金を上げられない。
為替の問題があるので、一概に同じように比較することはできないが、マクドナルドのハンバーガーで比べてみよう。
ビッグマックの値段になるが、最も高いのはスイスで760円。
米国が590円。
日本が390円。
韓国は428円。
スイスの30歳の平均月収は69万円なので、1年間に10894個のビッグマックが買える。
米国の平均年収は450-500万とのことなので、間をとって475万とすると、8050個。
日本の平均年収は420万とのことなので、10769個。
国内から出ないならば、スイスと日本の物価の感覚は近いけど、日本人が日本企業の給与で米国で生活しようとすると、7118個のビッグマックしか買えない。
1割ほど生活水準を下げないといけない感じだろうか。
国民年金だけの生活ではどうなるか。
何と年収が78万円になる。
ビッグマックなら年間2000個。
毎日6個のビッグマックが買える。
光熱費やら健康保険やら医療費用やらを支払うと、毎日4個のビッグマックで生活するならば何とかなる。
そもそも、勤労期間が人生の50%だとしたら、収入の半分は老後のために蓄えないと現役時代と同じ暮らしになることはない。
せめて、国民年金だけでも死なない程度の生活くらいできるようにならないと、正規雇用がベストの選択肢という状態は変わらない。
チグハグな政策なんだよな。