除雪体制と過疎

北陸の降雪量が減ってきて、融雪装置のついた道路が増えたので、除雪車の出動回数は減った。
除雪作業は冬場に減る道路工事などの収入の穴埋めとなるため、貴重な仕事だったが、出動回数の減少から引き受けてくれる業者が減ってきた。
しかし、融雪装置の無い生活道路沿いの住民は除雪車による除雪がされないと、日常生活に支障をきたす。
ここで、お得意の自助共助公助が出てくる。
融雪装置のない道路沿いの住民は高齢者が多い。
なので、自助を期待することは難しい。
そこで共助してくれとなる。
除雪の機械は貸し出すので、自治会もしくは校区の連合自治会で除雪してくれと依頼がされた。
年金は払えないので、長く働け、除雪は自治会で何とかしてほしい。
当然ながら、雪は一般の会社勤めの人の休みのときにだけ降るわけではない。
緊急の除雪が必要なのは、出勤しなければいけない朝とかそんな時だ。
そんな時間に会社員が出社前に除雪ができるわけが無い。
家にいる高齢者が除雪の機械を操作しなければいけない。
とは言え、高齢者にそれほど期待できるわけではないので、隣の町内とかから人出を出すことになる。
除雪が難しいのなら、雪で買い物に行けないような人に移動販売車を出すための補助金を出すとか、もっと違うアプローチもあるだろう。
結局住みづらい地域はどんどん住みづらさが増していく。
子供たちが土地に残る理由はドンドン無くなっていく。