核の傘

親ロシア派が多く住むウクライナの一部の地域でロシア編入を問う住民投票が行われ、編入の賛成多数でロシアの一部になるとロシア側は言っている。
この編入はロシアに大きな2つのアドバンテージをもたらす。
まず、不足する兵の補充。
予備役を避けるために、ロシアから脱出する男性が増加している。
新たに編入した地域の男性を兵に投入することで兵を補充できて、元々同じウクライナ国民同士を戦わせることができる。
次に、核兵器の投入理由を得ること。
ロシアは自国領土への攻撃に対して、核兵器を使うことを明言している。
自国編入した地域に対して、ウクライナ軍が奪回を試みることは、核兵器による攻撃理由となる。
では、仮にロシアが核兵器を使用した場合はどうなるのか。
国連として軍事力派遣は常任理事国であるロシア、中国が反対するので不可能。
NATOとして軍を派遣するかが鍵になるが、ウクライナ領土の奪回だけでは自国メリットが無い。
ロシア本土を侵略してNATO各国で領土分割や資源確保が無ければ、これ以上の戦費増加と自国軍の投入は無いように思える。
日本はロシアが崩壊したら、北方領土を得ようとするだろうが、軍を派遣しない国の主張が通る訳はない。
ロシアの崩壊確定時点で、中国が北方領土に進軍して占領してしまう可能性は極めて高い。
その時に今の日本では北方領土への中国進出を防ぐことはできない。
日本の厳重な抗議など何の抑止力にもなりえない。