官僚

官僚は頭がいい。
頭の良さの判断基準は学業成績。
これに、異を唱えるつもりは毛頭ない。
彼らを統べるものは、政治。
もっと細かく言うなら行政権を持つ内閣が彼らを統べる。
日本でもようやく、AIの利用に関するガイドラインを定めようとする動きが出てきた。
立法権をもつ国会でこれを定めるわけだ。
だが、その中身は国会議員が作成するわけではなく、官僚が作成する。
担当大臣がいいか悪いか判断した上で国会審議にかけるのだけれど、高度な判断は困難なので、有識者委員会が実際の判断を行うことになる。
有識者委員会の構成員は官僚が選出する場合もあれば、担当大臣の推薦で参加する場合もあることは、容易に予想できる。
何が言いたいのかというと、日本の国会議員に必要なことは、頭の良さではない。
有権者受けする情熱だとか、ブレーンが考えた国家理想だとかと、組織力。
官僚も思ったより自由に政策を組み立てられるわけではないだろう。
AIよりも優秀な官僚であれば、AIに関するガイドラインを作成することに疑念は抱かないが、果たして数年後のAIに対してガイドラインを定めることはできるのか?