愚直にやらない愚

当然のこと、周知のこととして、明文化していないことはないですか?
更に最悪なのは、明文化してあるが作業工程の見直しで実作業との乖離が発生しているにも関わらず、周知の修正事項として、作業グループ内での所謂常識となってしまっていることは無いですか?
あなたやあなたの地域、会社の常識は世間の非常識になっていないでしょうか。
ローカルルールはコンプライアンスに反している場合もあります。
少し前に企業でのコンプライアンスがトレンドになっていたこともありましたが、実際には、ルールはコンプライアンスされていることを前提として、ルールを守ることがコンプライアンスされているとしていた場合も少なくないと思います。
愚直にやるというのは、簡単なようで簡単ではありません。
作業者に対して愚直な作業を求める場合には誰がやっても同じ結果が得られるようになっていないとダメです。
実はこれは大変な準備が求められます。
それをやらずに、失敗を繰り返した場合、その集団は失敗しないように、提示された作業内容には従わずに自分なりのノウハウを組み込んで作業を行うため、愚直にやらない事態になります。
それにより、誤った結果となった場合に愚直に作業しなかったことが責められてしまうでしょう。
愚直にやらない愚ということです。
ですが、この結果は作業を担当した人だけが責められるべきではありません。
問題のないやり方が確立できたのならば、そのことをキチンと全員に周知してそれに従うことを求めなければいけないですし、万が一やり方が間違っていた場合にどのようにするのかが定められていなければいけません。
やり方に間違いがあっても、パッチをあてるような指示はいただけないです。
身の回りで愚直にやらない愚、というよりも愚直にさせられない愚となっていることはないでしょうか。