ニュースが流れた翌日の一般紙ではこのニュースに関する記事を見つけることができなかった。
一般紙なのでもしかすると、どこかの片隅に小さく載っていたのかも知れないが、インパクトの強いニュースではないことが伺える。
一方で株式市場の反応は大きく、ニュースが流れた11/28には300円高。
11/29も400円高の1900円。
配当がまだ望めないので投機的な買いだろう。
だが、ガバクラとしてさくらインターネットがどれだけ使われるのか、技術要件を満たすためにどれだけ内部の技術力が向上するのかなど、期待値はかなり大きい。
正直なところ、国産ガバクラにはNTTデータが名乗りを上げて採用されるものだと思っていたが、以前2019年にNTTデータのクラウドは壊滅的な問題を発生させていて、クラウド事業には力を入れていないというのもあるかも知れない。
そもそも、クラウドはクライアントに対してリソース提供を行うだけでなく、それらリソースへの不特定多数ののリクエストを処理しなければならない。
意外と大変なのがバックアップで、障害発生時のリストアと含めて完璧と呼べる仕組みを提供していなければ稼働率がほぼ100%となるクラウドとは言えない。
残念なことに、この辺りのサーバーに使われるOSはLinux系のものになる。
そして、まともな国産linuxは存在しないというのが、私個人の認識だ。
さくらインターネットではレンサバではfreebsdを使っているが、クラウド用のに対しては何を採用しているのだろうか。
深く考えなければ、RHEL系のcentOSの可能性がかなり高いが、ガバクラとなるとRHELになる可能性が高い。
このOS費用がヤバい。
サーバ自体のCPU個数でOSの保守料金を含めて価格が変動する。
そして、余裕を持ったサーバー構成にしようにも、過剰と見做されるシステム構成に対してお金が支払われるのかが何とも不明だ。
クラウドとは言うが、結局はガバクラ用の専用サーバを管理するデータセンターがオンプレミスではなく、さくらのものになるというだけだ。
ミニマム構成でスタートして、規模の拡大に合わせてスケールアップさせていくのは、むしろ一般向けのクラウドサービスを提供しているさくらにとっては得意分野かも知れないが、サーバのリプレイスが伴う作業は可能な限り実施しないほうが、運用にとっても利用者にとっても好ましいことに間違いはない。
さらに、コンピューティングリソースを提供する手段も気になるところだ。
現在は、Amazon方式かopenstack方式かの2択と言って良い。
どのような構成になるのかは、一般公開はされないだろうが、高専出身のさくらインターネット社長の技術力の見せどころだろう。