政治刷新本部

自民党の裏金問題の回復を目指して自民党内で公的でも何でもない政治刷新本部が作られた。
裏金問題で国民が怒りの目を向けているのは、脱税とも言える裏金が収支報告書の訂正だけで済まされそうなことにある。
それを自民党内部では派閥の解消が必要かどうかという課題と、政治資金規正法をどう改正するかという課題の2つにすり替えている。
マスコミもアンケートで問うのは、派閥は解消すべきかどうかという設問が含まれているので、この裏金問題の問題の原因は派閥があるからなのかと刷り込まれていないだろうか。
この委員会に対しては、裏金を受け取ったとされる国会議員が多数含まれていることにも問題があるとされている。
だが、これについては逆の考え方がある。
自分の受け取った裏金に対して、当の本人たちがどう処罰すべきかと委員会内部で発言したのかを公開すれば、完全な踏み絵になる。
しかし、どう考えても国会議員は国民から寄せられた信頼を回復すべくという理由で議員辞職などするわけがないのだから、各個人の考え方を公表することは、この委員会の目的ではないとかなんとか言って、派閥に対する貸しを作るのに、裏金議員は格好の人質。
つまり、この委員会に選ばれている安倍派議員はイニシアチブは持ってはいないが、安倍派にとって黒の判定を受けさせたくない議員だと言える。
政治ゴッコはもう止めて、傷ついた日本の復興と未来への投資をどう進めるかを真剣に考える政党に政権を委ねたいのだが。