無料ではないのだよ

クラウドにデータを保管する場合、その費用は想定以上に必要だ。
データを仮想サーバのデータベースに保管するなんてことは、ちょっと前に良く聞いたビッグデータの活用のためという理由でよく検討されていて、そうしているケースも多いだろう。
となると、仮想サーバのディスクサイズはデータ保存期間も踏まえて初期段階ではチョビっとしか使っていなくても2TBとか契約したとする。
実際のデータ使用領域が100MB程度だとすると、コンピューティングサービスの提供元の物理サーバ上ではさらにこのデータが圧縮された状態で保持される。
冗長度は3といったところだろう。
仮に圧縮率が50%だとすれば、物理的に使用するディスクは150MB。
だが、請求されるディスク使用料は2TB分だ。
もちろん、契約時に冗長度が3なので、実際の使用領域は6TB分確保され、使用するストレージデバイスが専用のものなので高額なのですと聞かされれば、料金に納得せざるを得ない。
ハード故障のリスクを回避できるなどの最重要メリットを享受するのだから尚更だ。
そうなると、クラウド業者は儲からないんじゃないかと思うかもしれないが、実際にハウジングサーバのストレージは全ての契約者がフルにストレージを使用できるほどのものが準備されてはいないだろう。
使用率が高くなり、ディスク障害時にリカバリできる容量が足りなくなると、物理ストレージを追加するようになっているはずだ。
もしかすると、実使用量でディスク料金を請求する事業者も存在するかも知れないが、大概は使ってもいないリソースだからと言っても無料になるなんてことは無い。