バブル時代と言われた時に記録した東証の最高値を更新した。
バブルの時は、その後株価、地価が下げ止まることなく下がり続けて、バブルが崩壊したと言われる経済打撃を日本にもたらした。
バブルで好景気と言われていたが、社会人3年目とかの自分は東京で仕事をしていたが、自分の懐もあたたかくないし、好景気はどこか遠くの世界の話でしかなかった。
かろうじて、好景気だと思えたのは、夜の渋谷駅で終電を過ぎてからのタクシーは絶対に捕まえられないことくらい。
もっとも、金のない自分にはタクシーの利用なんて縁遠く、歩いて会社の寮まで帰宅した。
残業が青天井だったのが好景気だといえばそうなのかもしれないが、安い給料では残業手当もたかがしれていて、好景気の影響は実感することなく、バブルは弾けた。
不景気については、容易に実感できた。
好景気のときに転職した先の会社は残業どころか休業となり、他業種の請負仕事だか、派遣仕事みたいなことをさせられていた従業員もいた。
今回の株価の高騰も世間では好景気を実感している人はごく僅かな気がする。
給料が上がれば好景気を実感できると政府は考えているのだろうが、好景気が弾けた後のことを覚えている企業はそれほど簡単に給料を上げることはできない。
バブルの時に高い給料を払うことにした世代は結局、早期退職などで削られている。
それでも、給与水準を大幅に引上げている企業もある。
そんな企業はプロパーの給与は引き上げるが、プロパー採用数を減らして非正規の比率を高めていくことだろう。
そのプロパーも、景気が悪くなれば早期希望退職などで減らせることを知っている。
今回の株価の高騰もその後に起きるリバウンドが怖い。
だが、怖がり過ぎるのは、羹に懲りて膾を吹くことなのかもしれない。