コマーシャルで日本人の寿命よりも、日本の住宅の寿命が短いといっていた。
ヨーロッパが素晴らしいというわけでは無く、ヨーロッパのアパートなんかは築100年を超えるものが多いが、今でも人が普通に住んでいるとも言う。
勘違いしてはいけないのはヨーロッパの住宅が築100年を超えてメンテナンスフリーであるということではない。
引っ越すなりした場合にはリフォームだとかそれなりに手を加えて住むのだから、日本人が代ごとに家を建てるのとかわりはしない金額が必要なのかもしれない。
本当に30年で住めなくなるほどにボロボロになるのなら、それは大問題で奈良や京都の社寺仏閣が木造建築だからこそ数千年経っても建物が残っているという主張とは全く矛盾している。
だが、多くの資材を必要とする住宅を建てることで日本の経済が回っている部分も少なくはない。
住宅メーカーを始めとするデベロッパーは、住宅には耐用年数があると言い、建替えやリフォームをさせたがる。
耐用年数が100年を超える高級な住宅を売り出したいというデベロッパーは、ヨーロッパを引き合いに出して住宅耐用年数が短いものに住むのは適切でないと言う。
たが、いずれにしても日本の人口が減少の一途をたどることは避けられそうもないので、住宅産業は今より詐欺まがいのものを売りつけるのか、住み続けるために必要な設備を法的に必須にするのだろう。
日本が人口増に転じることがあるとするならば、日本が戦争に参加して人口を激減させたあとくらいしか想像がつかない。
結局のところ、住宅にしろ、人にしろ健全な状態を保つためにはスクラップアンドビルドに頼るのだ。
Z世代の後は何世代と呼ばれるかわからないが、住むなら新築だとか夢みたいな話をせずに、快適であれば古くても良いと考える世代が主流になる気がしてならない。