語弊がある書き方をする。
情報の値段は下がってきている。
アンケートにより、ポイントがもらえるサービスは山ほどあるが、報酬はどんどん下がってきていて、100ポイントもらえるアンケートに15分かけて答えたら、100ポイントは100円相当ではなく、10円相当だったとか、そんな感じだ。
アンケートにより、市場調査を行う国内のサービス会社もそれを利用する企業も間違ったことをしていることに気付いていない。
企業が欲しいのは、ビッグデータであるにも関わらず、その収集をアンケートで実現しようと愚行を犯す。
データ収集により、市場のリクエストを掴みたい。
最低でも10万件のデータが欲しいとする。
アンケート会社には10万件のアンケート結果の収集を依頼する。
アンケート会社は依頼された収集費用から、必要な経費と利益を差し引いて、余った金額の10万分の1を1件のアンケートの謝礼に設定する。
おそらくだが、依頼元企業が10万件のデータ収集案件として300万円で発注したとしたら、アンケート回答者に支払われる報酬は良くて20%、悪ければ5%とかそんな金額になる。
企業は1件のアンケートに30円支払うのだから、アンケート項目は15件くらい設定するとしよう。
アンケートサイトの回答者は15件の質問アンケートに答えて、良くて6円、悪ければ1円しか手に入れられない。
アンケート会社は選択式のアンケートが収集率が高いとかそんなことを言うだろうが、収集率と回答の質には何の因果関係もない。
どうせ1円にしかならないと学習したアンケート回答者は質問内容をほとんど読まずに選択式回答の一番しか選ばないとかになる。
ご丁寧に、ロボット対策なのか知らないが、何番を選択しろとかアホみたいな質問まで交えてくることすらある。
そもそも、ビッグデータが欲しいのならば収集する仕組みを自社で持たない限り質の低いデータを高い値段で買わされることになる。
アマゾンにしろ、グーグルにしろ、彼らは自社のサービスの中で情報を収集、蓄積してそれを活かしている。
彼らに収集したビッグデータを売ってくれないかと頼んでも無理だろう。
彼らの収集するデータは日々更新され、そのデータの活用も熟知している。
俄にアンケートごときで集めた情報などゴミ同然。
最悪なのは、ゴミデータを元にゴミみたいな製品を買わされるということなのだけど、良い製品の提供のために正確な情報を提供する人など一体どのくらい存在するというのだろう。