この年齢になると、日本のIT技術者として最新技術を扱うことは無いだろうと考えている。
仮にチャンスがあったとして、体力的にも無理だ。
メーカーのIT部門のプロパーだった時はそれなりに最新技術に近いことに挑戦できていた。
独立してからも、大手IT企業からの仕事をしているときには、新しい技術に触れる機会はあった。
今は、大手IT企業の仕事じゃ無いのかと言うとそうではないのどけれど、メーカーが自社開発を進めるために作られたIT企業と、純粋にIT企業として成長してきたところでは大きな違いがある。
メーカー系IT企業はコストを下げるために作られた部署が元になっているので、自社開発よりも外部発注した方が安いならそうする。
自社の独自技術というのはあっても、自社のエンジニアがゼロから構築したものがどれくらいあるのかは不明だ。
こういう企業ほど、問題にぶつかると有識者に確認するという。
その有識者が問題の本質を理解し、解決できるような人たちなのかは、もちろんその企業のコアになるので、部外者には解らない。
最新技術でなくても、今まで扱ったことのない技術を使わなければならない場合には開発現場ではかなりのコストがかかる。
世間的に一般的技術ならば開発実績のある中小IT企業に丸投げすれば事足りることは多いので、プロパーはノータッチのままに何となく作業を進めて、コスト管理だけをする。
ツギハギだらけのシステムだから、基本設計や要件定義の資料はあっても、何となくツギハギな作りで一体どうしたいのかわからないし、質問しても素っ頓狂な答えしか返ってこない。
そのくせ、自分たちの常識は絶対なので、なんでそんなことも解らないのかといった反応が返されることすらある。
自社ブランドで仕事を取るが、開発能力は外部任せで、意味の無いルールで管理するのだから全くたちが悪い。