証券口座乗っ取り

証券口座が乗っ取られる事件が多発している。
フィッシングメールで証券会社へのログイン情報を抜き取られて、保有している証券を売られたり、買われたりするようだ。
一体どうやってこんな売買で儲けることができるのだろうかと思っていたが、案外簡単な方法で儲けることができることに気づいた。
保有証券を売却しても、詐欺師が儲かることはまずない。
よほど取引のない銘柄でも持っていない限り無理だろう。
儲けるには、その人の買い付け余力がどれだけあるのかが肝になる。
上場銘柄と言っても、取引の極めて少ない銘柄も存在する。
要は、そんな銘柄をあり得ない値段で売りに出して、口座が乗っ取られた人に買わせることで正当な株価との差額が詐欺師の儲けになる。
ストップ高の範囲内であれば、売りに出した方も、この値段で売れればいいなと思っていたにすぎないのだから、どんなに怪しげな、取引だったとしてもその売買自体不正取引にはならない。
買い付け余力のおよそ2割程度が被害額になるだろうか。
テレビで1000万の損失が出たと言っている被害者は保有株の売却で買い付け余力が5000万ほどあったということになるか。