なぜ剪定するのか?
植物は切断面が成長点にはならない。
切断面より根本に近い部分から新芽が出て、そこが新しい枝になっていく。
これは果樹に限ったことではなく、植物全般に言えることだ。
なので、実を多く成らせたいものは、ワザと成長点を止めて、脇からの新芽の発生を促す。
さらに、実がなる位置は先端方向に移っていく。
なので、ある程度枝が伸びていくと成長点を止めて脇からの枝をメインの枝に切り替えていくなどの剪定が必要になる。
現代の果樹栽培では、管理や収穫の容易さを確保するために樹木の高さを抑えるような樹形を目指すのが主流だ。
昔の家にあったような柿やイチジクのように背がバカ高いものは、手入れを全くしていないことになる。
もちろん、背の届く位置にも実はなるが、高枝切り鋏などを使わないと収穫できないような位置の方が、主の成長点に近い果実になるので、美味しいかもしれない。
妻の実家の柿の木は義父が植えたもので、私の管理ではない。
キウイフルーツのヘイワードも、義父が植えたものだろう。
キウイフルーツは採れたものがあまり美味しくなかったらしく、放置されていたものの手入れを勝手に私がやっている。
昔は食べ切れないほどの収穫があったようだが、
引き継いだときには、僅か2-3個しか実がならない状態だった。
知識のないまま剪定して、一時は70個ほどの収穫まで増えたのだが、木の寿命も近く、去年は20に満たない収穫だった。
この冬に、強剪定で樹形を整えた。
無制限にのびていた雌の枝を整理して、新たに増やした棚の方に主枝を誘引した。
これでうまく行けば、絞り込んだ枝から花芽が多く出てくるはずだ。
おばあちゃんとなったキウイなので、絞り込んだ枝だけに成長を集中させる。
結果がわかるのは、来年の4月。
花芽がどのくらい出てくれるか。
移植した紅妃の花芽もどうなるか、楽しみだ。