選挙活動の事前運動で使われる2連のぼりとか、2連ポスターを見たことがあるだろう。
選挙期間でなければ、政治家がひとりで顔写真や名前を載せたポスターやのぼりは出せないことになっている。
このポスターやのぼりの製作には少なくない費用がかかるので、自主的にこれらを使った選挙前の活動は自粛するように申し合わせが行われたりしている。
お金の無い候補者が選挙で不利にならないようにという配慮だ。
一見この取り組みは公平なようにも見えるが、そんなことはない。
選挙カーを借りるのにも、ウグイス嬢を頼むにもお金はかかる。
そこはお金がないと何もできないのだから、2連なんとかを使わせないのは、単なるイメージ戦略で相手の牙を一本でも抜いておきたいというだけのことだろう。
現役候補は、多少なりともその名前は有権者に知られている。
なので、2連のぼりによる知名度の向上効果は少ない。
新人候補は知名度が無いのだから、2連のぼりの効果は大きい。
身近な選挙でみても、新人対決となった選挙は2連のぼりが乱立した。
新人と現職が入り交じる選挙では、新人が有利だと言われる。
いわゆる御祝儀得票が期待できるからだ。
それに加えてさらにのぼりで知名度が高くなったら自身の票読みが難しくなる。
王道の対策ではあるが、真意を読み取ることができなければいけない。