東京23区のマンション平均価格が7700万円だそうだ。
住宅ローンを組めるのは、年間の支払総額が年収の20%と言われる。
35年ローンで金利2%でローンが組めたとして、支払総額は1億1000万円くらい。
年間350万円返済する必要がある。
頭金無しで全額ローンを組むとしたら、その時点で世帯収入が1750万ないと、ローンが組めない。
生涯賃金を評価してローンが組めたとしても、世帯での生涯賃金が5億5000万円ないと、審査が通らない。
考えてみると生涯賃金が5億5000万あるならば、住宅ローンで1億1000万払ったとして、残りが4億4000万。
これはかなりの高収入世帯だ。
つまり、都内23区に分譲マンションを持っている人はそれだけで高所得だと言っているようなものだ。
まあ、当たり前のことを書いてしまった。
生涯、賃貸物件で生活するのとマンションを含む持家のどちらが得なのかとか比較していたりする。
問題となるのは、現役引退したあと。
年金生活になって、賃貸の家賃を支払い続けることを考えると、持家が有利だと言うが、持家ができるほどなら、死ぬまで家賃を払うことなど簡単だと思う。
東京で不動産を所持すれば、子供に残す資産としては田舎の一軒家とは比べ物にならない価値がある。
子供にしたって、田舎の一軒家を相続しても、固定資産税や老朽家屋の処分を考えると負の遺産だと感じるだろう。
東京で生涯を終えるなら、少なくとも持家を持てるくらいの金持ちになるしかない。
それでも、若い世代は東京を始めとする都会に憧れ目指す。
その様子は若鮎が清流を力強く上っていく様子にも似て、眩さを放つ。
でも結局、埼玉などの隣接県の築浅中古マンションくらいがごく一般的な会社員の住居選択になるのだろう。
いずれにしても、日本の住宅はヨーロッパなどの住宅と比較して耐用年数が短い。
何世代も生活できる住宅など聞いたことがない。
それを考えると、一生の買い物と呼ばれるのは悲しい気がする。