年賀状に一言添えて

パソコンを使っての年賀状作成になってから、手書きの何かを添えることは無かった。
キレイな字を書けないので、印字される書体で読みやすい文字で出す年賀状の方が相手に対して失礼でないと考えていた節もある。
3年ほど前から、年賀状には手書きで一言添えるようにし始めた。
メッセージを添えるのは、友人や、仕事で共に苦労をした人に限られているのだが、それでもひと手間かけた年始の挨拶をしようと考えるからだ。
勝手なもので、自分が一言添えるようになると、定型印刷された年賀状はダイレクトメールみたいだなと感じてしまう。
何で手書きの一言を添えるようになったのか、自分なりに考えてみた。
そもそもこれを始めたのは、自分が腰を痛めて手術をした年の年末からだ。
若い頃は、自分もそうだし年賀状を送る相手も元気なのは当たり前だと考えていたので、わざわざ一言を添えなくても相手の近況も気にならなかった。
年をとって、ようやく一年に一度相手の近況を思って、相手も自分の近況を気にしているかもしれないと、勝手なことを考えて一言を添えることにした。
だからといって、全ての年賀状にその人ごとに大きく異なる言葉を添えるわけでもない。
ただ、その人にとって特別なこと、人生の転機があったことを知っていれば、それに対して簡単に一言を添えるようにはしている。
今年のこちらの近況は、子供たちがみんな社会人になったこと。
賀状の先に、来年も良い未来があるように。