税の物納

相続した土地の国庫帰属制度というのがある。
一定の条件を満たせば、相続した土地を相続税として物納できる制度だ。
ザックリとした条件としては、土地に建造物が無いこと。
つまり更地である必要がある。
戦後に国から払い下げられた土地を入手することに必死になった80前後の方方にすれば、払い下げの時に国にお金を払い、納税という形で土地を国に返納することになるのだから、借地だったのと何ら変わりはない。
親との同居を嫌い、新たに宅地を求めて不動産ばかりが増えていく。
3代後には、自分が手に入れた土地を含めて3軒分の不動産を将来管理することになる。
造成されたニュータウンは40年後に老人タウンとなり、櫛の歯が欠けるようにできた空き家に新たな人が住むことは難しい。
農地が宅地に変えられて、そこに新たなニュータウンができて、そこも同じように40年後には老人タウンになる。
まとまった更地が国有地となるのは、現在の人口が半分以下になる頃だろうか。
利用率の低い公共インフラを支えることも難しくなるはずなので、好むと好まざるに関わらずスモールタウンに人が集中して生活する必要がある。
その前に日本の農地の方が現在の半分以下になってしまっているような気もする。