日本は後退しているのか

電車事故しかり、遊戯施設のトラブルしかり、工事現場での事故しかり。
語弊があるかも知れないが、まるで少し前の中国だ。
いろいろと安全ではない中国のことを日本人はまるで駄目な国だと見下していたように思えるが、今はどうなのだろう?
安全を担保するためのコストは高い。
日本ではずいぶん長い時間デフレが続いた。
本来価格が上がるべきだったものも、企業努力というすでに限界を超えていたはずのマヤカシで価格を上げずに済ませてきた。
積み重ねた企業努力は安全を少しずつ犠牲にした上に成り立っているのではないか。
コストカットは人件費を最優先にしてきた企業がほとんどだろう。
人件費の削減は安全の担保危険に直結する。
日本人は安くて安全であることが日本製品であれば当たり前だと思っている。
まるでお人好し。
政治家は清廉潔白であるべき。
食品は安全であるべき。
国民には文化的で健康な生活が保証されるべき。
そして、政治はその約束を守るために国民に課税し、社会保険料を上げ、企業に雇用を保証させ、その分企業への税金を減らした。
タックスヘイブンとまでいかなくても税率の低い国への企業の移籍を恐れた。
そんなことができるのは、日本でも限られた巨大な企業に限られているが、そんな企業こそ手放したくない企業だからだ。
国民は国力を維持するためには必要だが、できるだけそのためのお金は使いたくない。
可能ならば、お金は自分のために使いたいのが政治家。
まるで、民主主義国家になる前の為政者だ。