Windows2012サーバーがサポート期間を終了した。
どのくらいの数のサーバーがリプレイスすることになるのか分からないが、完全に外部ネットワークから切り離されているからとリプレイスを先伸ばしにしている企業も少なくはないだろう。
サーバーではないが、WindowsはOSが無料ではないので、無料のLinuxを使おうとした自治体がかつてあったが、今ではどうなっているのだろうか。
OSが有償であっても、PCとしてWindowsを使うメリットは十分にある。
まず、使用者が勝手に身につけているスキルを流用できること。
家庭でもバリバリにLinuxのデスクトップを使っている人は少ないというか、日本ではまずいない。
だが、Windowsならば基本的な操作はできるという人は多い。
使い慣れないOSを使わせるよりも普段から使い慣れているOSを使わせる方が圧倒的に作業効率は高い。
第二に、トラブル発生時の対応だ。
例えWindowsであったとしても、さすがに使用者がトラブルに対処することは難しいので、保守契約を結んでいる業者に対応を依頼することになる。
だが、保守対応出来る人員の数がLinuxだと、圧倒的に少なくなるため、業務の停止時間が長くなる可能性が高くなるし、エンジニアの単価も高くなるので、保守料金が高くなる。
こんな理由で職員の端末をLinuxにするのは、経費削減に大きく寄与するかといえばそうでもないのだ。
では、サーバーの世界ではどうだろうか。
WEBサービスの提供が始まった頃は、Windowsサーバーならば、IISの一択で当時主流であったapacheの選択はできなかったと記憶するが、今ではWindowsサーバー上でapacheもnginxも動かすことができる。
nginxを選択する場合、敢えてWindowsサーバーを採用するようなことは考え難い。
結局のところ、今でもIISを使うか、apacheを使うかだろう。
サーバーサービスの開発は大規模である場合が多い。
もちろん、WEBサービスだけチョロチョロっと動かすような場合であれば、PC上に仮想環境で本番用のシステムを構築して開発テストまで行うことができる。
ただし、仮想環境であってもOSのライセンスは必要だし、商用ソフトウェア製品を使うにはそのライセンスが必要になる。
開発用ライセンスを使って開発することはあるだろうが、結局開発環境はそのままテスト環境として運用することがあるため、本番と同じか同等のものを準備することになる。
何度もこのブログでとりあげているが、centosはRHELと全く同じと言って良いディストリビューションなので、テスト環境での使用には最適でしかもOSライセンス料金が不要になる。
リリースタイミングの問題があるじゃないかと考える人もいるだろうが、OSのメジャーアップデートなんて、簡単に行えるものではない。
RHELがリリースされて、centosがアップデートされるまでのタイムラグなど問題にならないほどの、影響調査、更新計画などの準備が必要なのが現状なのだ。
ここまで書くと、WindowsサーバーからRHELに乗り換える企業が多いのでは?と思うかも知れない。
だが、システムには呪縛とも言える制限が存在する。
結局、最初の選択に縛られ続ける。
いつの日か、車を乗り換えるように自由にシステムプラットフォームを選択できる日が来るだろうか。