日本のエンジニアの給与が安い件

日本人ITエンジニアの給与が低い、中国のエンジニアの7割の年収しかないと書かれたメルマガが配信された。
じゃあ、日本の農業従事者の年収は、中国のそれと比べたらどうなのかとか、そんなことを疑問に思った。
仮に、日本の農業従事者の年収が中国での農業従事者の1.5倍だったとしたら、日本ではITエンジニアよりも農業従事者の方が魅力的な年収なのかというと、それは一概には言えないだろう。
日本のエンジニアの給与水準が低いのは今に始まったことではない。
終身雇用ありきだった時代であれば、給与の伸びが期待できたし、とりわけITエンジニアは若い人が多く、将来の給与水準など推測できなかった。
それが、今ではかつてのSE35歳定年説など、何処吹く風。
人生100年時代などと言って、年寄りのIT技術者が増えているというか、不人気の職業として若者が憧れる職業などではない。
同一労働同一賃金が本当に実現したら、作業効率だけで得られる金額が決まるのだから、年齢の高い労働者は得られる収入が少なくなる可能性が高くなる。
収入カーブは40代前半をピークにするカーブを描く。
となると、子供を社会人にするまで育てたり、自宅を購入するなどはせいぜい50歳までに終わらせたうえで、少なくなる収入から自分たちの老後資金を確保しなければならない。
子供を設けるのはせいぜい、30歳までに終わらせるように人生設計しないといけない。
そんなことは実際にはかなりハードルが高い。

こうしなければいけない。というのは概ね企業の立場で決められるものだ。
生き残りができない、落伍者が生まれるのは成長する社会では必要なことであり、弱者が生きづらいのが普通のことなのだ。
自国民の弱者までもを救うことができる国というのは、その国が他の国から搾取したりしないと成立するのは難しいと考えるのだけど。