一般的に言われていることではないが、日本国内でも最大手のITベンダーではこのことを意識した指針が言われる。
社内における特定の人が持つ既得権益とは、属人化した業務なりスキルが前提となり生じる。
一方で、属人化を無くすためには金がかかる。
属人化しないような標準作業の構築とそれの教育、メンテナンス、監視が必要になるからだ。
経営者は属人化による損失は避けたいが、そのリスクの想像力が乏しいというか、見たくないものは深く考えずに見たいものだけを都合よく受け入れようとするので、属人化した技術を持つ技術者をお宝のように扱い、わが社のエースだとかそんな言葉でセールスに役立てようとするから余計にたちが悪い。
そのことで、属人化した技術やノウハウ、作業はそれを有する人の既得権益となる。
金融機関での着服などはそれの最たる例だろう。
属人化は良くないことだが、熱きにこりてナマスを吹くとなりがちなのも良くない。
何でもかんでも標準化するのはいいが、普通に考えればできることまで、マニュアル化しなければいけないなどと言うのがそれに当たる。
しかも、そのマニュアル化工程で有識者に頼るという時点で結局属人化からは抜け出せていないのだけど、有識者とか専門家とかよくわからない都合の良い言葉でやろうとしていることの正当化をはかるなんてこと、あなたはしていませんか?
既得権益も度を過ぎなきのなら良いじゃないか。
もしも従業員の全てが同じ仕事を同じようにこなすのだとしたら、誰を出世させるの?
まぁ、管理職や役職なんてくだらないことも属人化したことが皆無になれば要らないけどね。