米国のウクライナ支援打切り

思いもよらなかった記事を読んだので、ここにも書きたい。
米国がウクライナ支援を打ち切ることは、米国の軍需産業にとって大きな痛手となるといえものだ。
米国が軍事支援を打ち切れば、米国が支援していた軍備費用が不要となるので、米国政府としては支出が抑えられる。
一方で、消耗品である弾薬などを追加購入することがなくなるので、軍需産業にとっては痛手になるのだろうかくらいにしか考えなかったのだが、本当の意味での痛手は別のところにあった。
米国の兵器が他国に輸出される場合は、オリジナルより少しだけ性能を落としたものとなるらしい。
それは至極当然のことで、同型機がドッグファイトした場合に敵国のパイロットの腕が自国パイロットよりも優れている場合、自国機が撃墜される可能性が高まるからだ。
そして、消耗品である弾薬などは米国から購入する。
トランプが供与を打ち切った場合、米国の兵器を購入しても、政治的な理由で弾薬が手に入らない可能性を世界に向けて示唆することになる。
しかもだ、今回のケースでは米国と戦争しているわけでないのに、お前が気に食わないから武器供与は止めると言うのだから、米国製の武器は大統領の気まぐれで戦力にならなくなることをアピールしたわけだ。
兵器産業にとって、今回のウクライナ侵略戦争は相当旨味があった。
これだけ大っぴらに兵器の性能テストを行うことができて、しかも消耗品の販売というおまけまで付いてくる。
絶対に他国に提供しない兵器は存在する。
今なら最新鋭のドローン機がそれにあたるだろう。
しかし、今回のターゲットはf16だ。
アップデートされているとはいえ、この機体は大昔から存在し、今なお現役機として運用されている。
これが、現時点での戦争で使い物になるかどうかを、パイロットの戦死などのリスク無しでテストでき、良い成果については世界中のクライアントにアピールできるのに、それを止めようとすることは、大きな損害だとする記事だ。
一概にこの記事のすべてが正しいとは思ってはいないが、軍需産業を全く有さない国など、どれだけ軍事費を積み上げようとも対戦国によっては最終局面では全く脅威にならないということだ。