覚えているだろうか。
政府は日本の消費をインフレに誘導すると言っていた。
奇しくも日本は現在インフレが進んでいる。
だが、このインフレは日本政府がコントロールしているものではない。
日銀は日本の金利を変更したから、インフレ基調に推移したのだとうそぶくかも知れない。
歴史上政権が国家を支配する条件は、武力しかない。
平和を推し進めると国家以外が力を持ち、良い言葉を使えば自由経済のもとに日常が存在することになる。
自由主義が素晴らしいと言うならば、公助はゼロでも文句は言えない。
社会的弱者を社会全体で支えようとするのは、人間の善意のおごりでしか無い。
だが、この仕組みはそう簡単には抜け出せないようにできている。
少なくとも日本では高齢になると社会的弱者となる。
そうなる前には、社会的弱者を支える立場として短くない期間を過ごしてきた。
それを今更社会のセーフティネットは廃棄しますなどと言って、誰が納得するだろう。
この状況から脱出する方法はたった一つだ。
社会的弱者を排除した公助のない社会を構築するしかない。
では、社会的弱者はどうなるのか?
公助のない社会と完全に分離した、公助だけで成立するもうひとつの社会の中におき、2つの社会は絶対に交わらないというルールで運営するしかないだろう。
公助のみの社会では、個人の資産保有は認められない。
個人資産を原資として、その範囲での公助しか行わないルールにしないと、成り立たないからだ。
日本は自由主義国家だと言うが、国家の運営システムに関しては完全な社会主義だと言われる。
そんなことをして、歪が生じない訳が無い。