賛否両論

小泉農水大臣の備蓄米はすでに店頭に並んでいる。
この時点で日本の農政について批判する意見を言うのは果たして最善手なのだろうか。
批判的な意見で多いのは、買えない人が大勢いる中での今回の備蓄米放出は焼け石に水で根本的解決には至っていないというものと、来年度になればタダ同然の価格で払い下げられる米が1800円とか儲けすぎだと言う意見が多いだろうか。
こう言った意見を言う人は現実が見えていないわけではない。
食料政策の理想の状況がどのようなものか解らない中で、自分にとって不手際だと思われる状況を非難することは馬鹿げていることも理解したうえで批判的意見を述べている。
国政に忖度する必要など無いが、果たして多様性はどこまで尊重されるべきなのか。
有事のための備蓄米を米価が高騰したからといって放出するのはまちがっているという意見は間違いではない。
では、その人は有事の備えをしているのか?
備蓄米が有事の備えとして十分なのか、一体どのくらいの期間すべての日本人が餓死しない量が必要なのかなど考えもしない。
ネットニュースで米不足だと言っていれば米不足だと思うのだろう。
組織運営など所詮烏合の衆をどう黙らせるのか、それに尽きる。
とりわけ日本人は大多数が烏合の衆に属して、反対意見を述べるものは危険視され、集団から排除しようとするバランスゲームが大好きだ。
江戸時代からのカースト制度が骨身にしみて、その名残を引きずっている。
せめて、カースト上位の人が今でもバランス良く国政を担うなどしてくれていればもう少しまともな事態になっていたのだろうか。