旬を楽しむには

また鯵の話になる。
鯵に限らず、魚の旬は産卵前と言われている。
産卵で魚は体力を必要とするために、体に蓄えられた栄養を使う。
産卵後は魚で言うところの脂の乗りが悪くなる。
晩夏から晩秋が産卵期らしく、その前の初夏から夏が美味い鯵の旬らしい。
釣り人とすれば、上手くて釣り味も良い鯵を釣りたいが、船で釣りに行くとかでなければ、堤防などからのいわゆる陸っぱりでは初夏から夏に釣れる鯵のサイズは小型中心になる。
中アジから尺くらいまでの鯵が堤防から釣れるのは、せいぜい5月一杯だと思った方が良い。
実際には大きな個体が夏に堤防近くに入らないかと言うとそんなことは恐らく無いと思うが、最近の猛暑で水温が高すぎると大型個体は的水温の場所に移動してしまうのではないか。
この記事を書いている時点で富山湾の表層水温は16度。
インターネットて調べるとでてくる鯵の適水温に収まっているのだが、実際に大きめの個体が陸っぱりから釣れるのは、13度から15度くらいではなきだろうか。
これが12度とかだと、なかなか厳しく、タイミングが大きく絡むので、長い時合が続くのは15度前後がギリギリかも知れない。
つまり、鯵が美味いと言われる6−7月に大きな個体を釣るには筏やかせの釣りが必要になる。