近所の老舗和菓子屋で販売している商品にカビが生えていたと購入者から連絡があり自主回収すると新聞に小さく載っていた。
購入者が新聞社に情報提供したのか、保健所にそう言った情報提供を求めて記事にしたのか不明だ。
もしかすると、従業員からの内部通報かも知れない。
該当の商品の賞味期限はひと月ほどあるものなので、本来カビが生えるようなものではない。
袋には窒素ガスを充填して、好気性であるカビの育成を抑える。
となると、窒素ガス濃度が低かったと言うことだろう。
酸素を窒素に置換しないと、カビは育つ。
菓子製造現場に限らず、食品製造ではカビはどうしても発生しやすい。
冷蔵庫でもカビは繁殖するし、一旦カビが発生したら、例えばお菓子の生地なり、餡なりが入った容器内にカビが生えたらその容器の中身は処分するしか無い。
カビは菌糸を伸ばすので、カビの生えた部分だけを除去しても、すぐにカビは復活するし、目視でのカビ除去など見落としがあるので意味が無いと言っても良い。
さらに、冷蔵庫で保管していたものにカビが出たなら、冷蔵庫内の食材保管が個別密閉容器でない限り、全ての食材は廃棄するべきだ。
カビが出たなら、菌糸だけでなくカビの胞子が飛んでいるのだから、冷蔵庫のような狭い空間ではカビ胞子の濃度は極めて高くなっている。
さらに、庫内はアルコールなどで洗浄しないといけない。
お菓子とは言え食品製造企業でのカビ発生は原因調査と対策をしっかりとしなければ、お客様離れが起きてしまう。