寂れていく街

百貨店の撤退に続いて、街中の文苑堂という本屋が閉店する。
子供のころは、郊外店などなく、沢山の書籍がある文苑堂は子供の私が欲しい本が必ず見つかる本屋だった。

書店という呼び方もあるが、今でも、私は本屋のことを本屋と呼ぶ。
駅前からまっすぐ伸びるメインストリートは華やかでたまに連れていってもらえる繁華街は、まちに行くという一大イベントだった。
夏休み前に、読書感想文の題材にと、終業式の後にバスにのって連れて行ってもらえる、まちと本屋が楽しみだった。
シャッター商店街などという言葉だけでない、均一サービスしか生き残れないのであれば寂れていく街が静かな街という均一サービスなのかも知れない。

この本屋が無くなっても、ほとんどの人が困ることは無い。
新聞がどれだけ紙面で取り上げようとも、流れは変わらない。