嫌な想い出。
社会人1年目の事だった。
当時、通勤していた会社からの帰りのこと。
その年は早くに雪が溶けて、何を考えたのか車のタイヤを冬タイヤから夏タイヤに交換していた。
当時の冬タイヤはスタッドレスではなくてスパイクタイヤだった。
仕事が終って帰ろうとしたところ、会社の先輩が飯に行こうと誘ってきた。
給料日前だし帰れば良かったのだが、数名で食事に行ってしまった。
夜の10時頃に帰宅することになったが、天気が晴れて幹線道路の濡れた路面がブラックアイスバーンになってしまった。
ゆっくり走っていたのだが、100m位先の信号が黄色に変わった。
車は全くと言っていいほど走っておらず、寂しい状態。
ブレーキはアンチロックブレーキなんてものもない。
ブレーキを踏むとタイヤがロックしてスピンするた思い、エンジンブレーキをかけるために、ギヤを1段落とした。
当時、FRのマニュアル車に乗っていた。
クラッチを踏んで、ギヤを落として、クラッチを繋いだ時に悲劇が起こった。
エンジンブレーキでタイヤがロックしたのだ。
アイススケートのように車がユックリとスピンし始め、縁石を乗り越えて交通標識にぶつかって止まった。
幸いにも当時は多くあった公衆電話が近くにあり、自宅の父親に冬タイヤを持ってきてくれるようにお願いした。
車の中でグラミー賞のニュースが流れていて、30年以上経った今でもこの時期にグラミー賞が発表されることは記憶に残っている。