随分昔にも書いた気がするが、また金の価格が高騰しているので、少し書きたい。
そもそも、何故金の価格が高くなっているのか。
それは金の特性による。
腐食しないため不変性が高いことと、産出量が少ないことが大きな理由だ。
極端な事を言えば、海水には微量ながら金が溶けているので、それが効率よく抽出できるようになれば、一気に金の価値は暴落する。
かつて、金は国が保有する量に応じてその国の通貨の価値が決まった。
つまり、保有する金の価値以上の通貨は発行できない。
発行しても通貨の価値が下がるだけなので、あまり意味が無いことになる。
これを金兌換制度と言う。
現在は勿論金兌換制度など存在はしないが、金の不変性から資産として保持するのに適していることから金の価値は高いポジションで維持されているわけだ。
金の産出量に対しての市場取引が行われるようになると、金をベースにしたマネーゲームはさらに加速する。
所謂先物取引やオプション取引が可能になる。
だが、これは軍事力に勝る国が許さない。
金が無くても通貨の価値は下がらない。
何がなくても、奪える力さえあれば物の価値など意味が無いのだ。
かつて、すべての国は自国内で生産可能なものだけで国内の需要と供給のバランスをとっていた。
金の高騰が進むなら金兌換制度への回帰に近い経済感覚に世界が動いていると言うことになる。
つまり、世界標準通貨となるべき通貨が無いと考えられているのだ。
どこかの国が圧倒的な強さ、それは軍事力以外には最終的な選択としてありえないのだけれど、それを持ち合わせないと結局は世界の秩序が保たれないと言えるのだろう。