請願と陳情

どちらも、行政に対して何かを改善してほしいとか、お願いをすること。
だが、この2つには大きな違いがある。
請願は議員を通じてのお願いであり、陳情は議員を通さずに直接行政にお願いする。
どちらも、同じお願いだけれど何故手続きに違いがあるのか。
おそらく建前としては、あなた方が選んだ議員を通じて役所への依頼を行ってくれないと、お願い事項が渋滞してしまうでしょ。そんなに処理できないよということ。
一般市民が直接市役所に対して何かをお願いするということはなかなか無い。
よくあるのは、家の前の市道のアスファルトが陥没しているので直して欲しいとか、街灯が切れてしまっているとかそんなことだろう。
大概は班長さんに言ったり、町内会長さんに言ったりするので、直接市役所にお願いすることはあまりない。
班長さんは町内会長に報告して、町内会長が市役所に依頼したり、直接の依頼ができないような道路補修とかは知り合いの市議会議員にお願いする。
正式には議員は請願書を作成して正式に行政に依頼するのだが、そうなると決裁やら何やらでやたらと時間がかかってしまう。
議員さんは、直接担当課に行ってこんなふうだから早く対応してくれと依頼する。
同じような依頼が重なっていれば、声の大きい議員の依頼が優先されることは想像に難くない。
声の大きい議員というのは、当選回数が多かったり、議会の役職経験者であったりするわけだ。
議会内で発言力を持つためには、上位組織に対して県議選や国会議員選挙での集票力が大きくないといけない。
上から市長に対して依頼という名の指示ができる国会議員にお願いできるかにかかってくる。
なので、当選するにしてもどれだけ得票できたのかで、その人に投票する人達の市政へのお願いが早くなったり後回しするようになる。
と、有権者は考えている。
実際どうなのかは議員や、市役所職員しかわからないことなのだが、地域一丸となって地元の議員を上位で当選させようとするのではないかと勘ぐってしまう。
では、陳情というのは全く無視されるのか?
例えば、高岡市ではコミュニティバスが財政赤字削減のために廃止された。
もちろん、これに対する復活陳情は数多くあげられているだろう。
だが、この陳情が今のところ叶えられることはない。
議員にお願いしているケースもあるだろうが、議員がこれを請願書として提出しているかと言うとこれまた微妙だ。
コミュニティバスの廃止は議会で承認した決議事項なのだから、復活をお願いするのは筋違いな話になると考える向きもある。
カッコよく言えば、筋を通していることにはなるが、おそらく若い世代にすれば誤りを修正できない古いシステムの守護者にしか映らないだろう。
陳情が通らないから請願が必要だけど、それがとおるかどうかは議員次第なんて洒落になってない。
まずは請願制度を廃止して、市民の依頼窓口を1本化しないといけないと思うのは自分だけだろうか。
請願制度と陳情制度の二本立ては、受験制度で誰もが受けられる一般入試ではまず合格することは無くて、推薦入試でしか合格の可能性がないことと同じようなことだ。
さらに推薦してもらうための条件が議員と知り合いで選挙協力していることなんてことは、日本中どこでも起きていることかも知れない。